素晴らしい俳優さんが去った

 緒形拳さん、おとといに急死。

 朝、目に飛び込んだこのニュース。驚いた!信じ難く、旦那に「緒形拳って死んだの?」と思わず口にする。しかし、それが本当のことだった。
 始めて緒形さんの作品をいつ見たのかは覚えていない。しかし、この方の演技はとても心に残る。テレビでは「個性派」といわれているが、私からみればこれほどにない「実力派」である。どんな役にしても、その役に成り切り、まるでそれが自分の人生のように演じている。
 【楢山節考】では、母をおんぶし山に向かう時の苦しい、悲しい気持ち。さらに、山でその現実を改めて目にしたときの、そのやりきれない気持ちがスクリーンから伝わってくる。そして、母を置き、山を降りる時の心の葛藤を表すその表情も、緒形さんにしかできない演技だと思われる。
 俳優だけではなく、ドキュメンタリーなどのナレーションも勤め、声には緒形さんの優しさと男の強さがしっかりと入っている。

 今は,日本映画界の世代交代の時期がやってきた。しかし、緒形さんのような素晴らしい俳優さんはまだ一人もいない。緒形さんの死は、とても「残念」の一言で表せるものではない。
 ご冥福を祈ります。

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